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2026年3月18日(水)〜20日(金) コワーキングスペースenunにて地域のコワーキング運営のノウハウを学ぶスタディツアーが開催されました。
<コワーキングスタディツアー>島根県松江市「enun」編
「ローカルにこそ勝機あり〜「ご縁」から地域に成果を生むコワーキング運営」
3つ目のトピックは・・
TOPIC❸地域課題解決プロジェクトによる関係人口づくり~地域や世代を超えてつながり・まなび・チャレンジする仕組み~
ワークアットが企画運営するコワーキングスペースenunは地域と人、ビジネスを繋ぐ拠点として運営しています。「つながる、ひろがる、はじまる。」の全ての要素を地域で経験できる『enun 地域課題解決プロジェクト』は、誰でも一歩踏み出せるチャレンジプロジェクトとして定期的に実施しています。
地域の課題は一部の専門家や行政だけで解決できるものではありません。
enunでは【地域の課題】について誰もが自分事として関わり、多様な視点を掛け合わせることで新しい価値とコミュニティを生み出すプラットフォームになっています。
参加者は地域の方だけでなくワーケーションや観光などをきっかけに関りを持つ方々が地域外からも多く参加されるのが最大の特徴です。
『work@アンバサダー』(アンバサダー)と称する関係人口のコミュニティも既に生まれています。
TOPIC❶enun誕生秘話 コロナ禍を越えた共創と事業転換で実装してきたプロセスこそが『enun 地域課題解決プロジェクト 第1弾』であり、地域外から参加のwork@アンバサダーの方に、地域の課題を解決するための各役割を担っていただきました。
『enun 地域課題解決プロジェクト』はその後も3回(計4回)開催していますが、第2弾からは、有償のプロジェクトとして各地域から参加者を募る形で開催しています。参加費を支払っても【地域の課題】に触れたいという方が全国から多数集まるのです。

地元参加の方が約半数、地域外(関東や関西など)からもオンラインで参加される方も多数あります。
これまでに実施された4つのプロジェクトを振り返りながら、実際に参加した「関係人口=work@アンバサダー」の皆さんのリアルな声から、新しい地域の盛り上げ方のヒントを探ります。
『enun 地域課題解決プロジェクト』になぜそんなに熱量を燃やして参加するのか?
その醍醐味をゲストの原深雪さんと鈴木宗孝さんのお二人をお迎えしてお話を伺います。
ゲストが語るプロジェクト参加の醍醐味
work@アンバサダーでもある原さんと鈴木さんは、IT企業に従事しながら、各地域でワーケーションを楽しむデジタルノマドでもあります。
複数の『enun 地域課題解決プロジェクト』に参加し、島根県松江を中心に様々な地域や人との関わりを広げている方々です。
~第2弾~農から始まる地域活性化
地域における1次産業「農」については人出不足や作業効率や低収入と課題山積です。
今回の事業者様は松江市古曽志町にて約100haの広大な土地でお米と小麦を生産しているカンドーファーム株式会社。増加する耕作放棄地の管理や従事してる人の収入の低さやブランド価値向上にむけて、多様な方々のアイディアで農業関係人口を増やし、関わりを広げていくためのプロジェクトでした。
ワークアット代表の林がカンドーファームの田尻社長とお話した際に「105軒あった農家が今では2軒になっている。農業を断念される方の土地を一手に預り全部面倒を見てるんですよ。それを維持するための人出を増やしながら、食の安全、労働安全、環 境保全、農場の適正管理などの役割を果たしたい。」という切実なお話しをお聞きし、一緒に農業の関係人口を増やしていくアイディアを募るプロジェクトをご提案をしたのが始まりです。
「農」というキーワードで直感的にご相談したのがゲストの原さんでした。

原さんがお住まいの神戸でも、六甲山を隔てた北側ではその面積の半分以上は農村地帯とのこと。
原さんは語ります。
『過疎化をテーマにした課題解決プロジェクト「神戸農村ラボ」出会い興味を持って参加をした経験からそのプロジェクトに関わる神戸の皆さまとお繋ぎできると直感的に思ったんです。』

その直感から輪は大きく広がります。『「神戸農村ラボ」に関わる 神戸大学の先生や地域づくりにチャレンジしているみんなが巻き込まれちゃった(笑)』と原さんは続けます。
面白そう!という直感と巻き込まれてみようというノリとフットワークの軽さにも脱帽です。
プロジェクトサポートメンバー(上記写真)としてアドバイスをいただきながら、プロジェクトにもご参加いただくことになったのです。
◎田植えや稲刈りを体験するというスペシャルな時間
第2弾からは地域外の方と地域の人が交わることを強く意識して設計しました。
work@アンバサダーの方だけでなく、地域の学生さん、地域の住民の方、様々な地域から多様なキャリアの方に参加いただきました。
農業をリアルに体験していただくことを大切に、6月には田植えと10月には稲刈りとカンドーファームの農場に足を運んでいいただきました。まさに泥臭いフィールドワークでしたが、この体験こそが参加者同志のつながりを深める機会となったのです。

「トラクターを運転するみたいな機会、なかなかないですよね。本当に泥まみれでした(笑) 都会地に住む地域を知らない人にとってはとてもエキサイティングで感動されると思うし、みんなの距離感も近くなる。」と原さん。
2回のフィールドワークとオンラインなどと組み合わせながら4グループ毎に「農」をテーマにした「空き家」とか「学び」とか「食」などのアイディアについてプランがつくられました。
◎プロジェクト終了後もビジネスが続いている
地域課題解決プロジェクト終了後も新しいビジネスが生まれていることが私たちの目指す「はじまる」です。
「農」に関わる以下の活動が今も継続しています。
〇「草マジカル」完全ボランティアコミュニティ
〇「出雲の国 小麦プロジェクト」島根産の小麦を造り発信するプロジェクト
~第3弾~隠岐の島 新たな価値を生み出す
第3弾は島根県沖にある隠岐諸島 隠岐の島町に舞台がかわります。
TOPIC❶enun誕生秘話 コロナ禍を越えた共創と事業転換 と同様に地域のホテル内にコワーキング&コミュニティスペースを作り島内外のコミュニティをつくり新たな価値を生み出すプロジェクトでした。
隠岐諸島はユネスコ世界ジオパークでもあり、春から秋にかけて多くの観光客が訪れます。
その場所にある老舗でもある隠岐プラザホテルのロビーの1階にコミュニティスペースを作り「観光で訪れた宿泊者だけでなく、地域の島内とのつながりを作っていく場所にし新たな価値を生み出したい」という隠岐プラザホテルの横地社長の熱い思いから第3弾のプロジェクトをスタートすることになりました。

全国(関東、関西、松江、隠岐)や香港からオンラインのメンバーも含めて、参加費用を支払い終結し、プロジェクト参加者は過去最大42名となりました。
4ケ月間で各地から6回のオンラインセッションや、内2回は松江、隠岐、東京の3拠点とオンラインのハイブリッド開催でグループ毎の様々なアイディア共に考える時間は、多様な多彩なキャリアの方々が高校生からシニア世代まで広く交流し学ぶ機会でもありました。
IT企業にエンジニアとして従事する鈴木さんもその参加者のお一人です。

◎参加動機は仲間からのお誘いと地域への興味
鈴木さんは出身もお住まいも東京都ですが、島根滞在日数はまもなく100回になるほど、頻繁にワーケーションとして数週間単位で地域を楽しんでいる旅するエンジニアです。島根県では松江市だけでなく雲南市や隠岐など様々な地域でもワーケションを楽しまれているとのこと。
鈴木さんは地域課題解決プロジェクトの参加の動機を話します。
都会地に住む方だからこそ、より地域への興味が深いのかもしれません。
「ワーケーションにお誘いいただいたのがきっかけでなんだか面白そうだと思った。「隠岐の島」という好奇心で参加させてもらいました。」
ディスカッションでは、島外(都会地)からの目線で多くのアイディアを共有いただき「昼間と夜間のコミュニティマネージャを交代してみる、予感は観光やワーケーションで訪れた方に役割を担ってもらうのは?」との意見も。
島内では思いつかない視点での意見も、様々な視点や意見が誰でも堂々と共有できる安心安全な空気感があるものenun流の一つなのです。

◎プロジェクト終了後 隠岐が身近に&ファン増加
地域課題解決プロジェクト終了後に新しいビジネスが生まれていることが私たちの目指す「はじまる」ですが、隠岐プラザホテル内のコミュニティスペースは、work@アンバサダーの副業により~IROIRO~と名付けられロゴやタグラインのデザインにも関わって頂きました。
そしてファンを募るためのクラファンにも外部人材として関わって頂き、オープニングイベントやその後プライベートでも地域課題解決プロジェクトに関わった方が多く隠岐の島町を訪れています。
~第4弾~suomi 新たな居場所のかたち
島根県松江市宍道湖沿いにあるサウナ・フィットネス・コワーキングの複合施設suomiが舞台。
オープンから半年してこの場所のブランド化や周知を広げるためのアイディアをプランします。
学生からシニア層まで、各地域から集結したメンバーでおおよそ1ケ月間のオンラインディスカッションでプランをつくり、プラン発表時は、島根県松江市に集結するというスタイル。県外の方はワーケーションとして初めてsuomiを訪れるのです。

AIが浸透した今ではアイディアディスカッションも短時間で合意形成が得られることから、今回のプロジェクト期間は約1ケ月半程度。
参加者からは「異なるバックグラウンドをもつ方々のアプローチや考え方を知ることができ勉強になった」「自分の意見が受け入れられる自信がついた」など自己研鑽や学びに関するコメントも多く、これこそが多様性の力であり、最終アイディア発表会には、既に個々のコミュニティが生まれていました。
鈴木さんは第3弾(隠岐)のプロジェクトに続き第4弾も参加いただきました。
その動機を「隠岐のプロジェクト(第2弾)に参加して、現地の人とつながりや広がりを身をもって体験したので、また次の松江の過ごし方がアップデートできるんじゃないかと思ったんです」と続けます。
enunのコンセプトである「つながる、ひろがる、はじまる。」
全ての要素を地域で経験できるのが『enun 地域課題解決プロジェクト』なのです。

なぜ「地域課題」に吸い寄せられるのか?
ゲストの原さん鈴木さんやその他の課題解決プロジェクトに参加した皆さんがその動機を語りました。
〇「関わりしろ」
完成されたものに乗るのではなく、自分が役に立てる「余白」があること。
〇熱量への共感
地域の方や事業主のオーナーが「どうしたいか」という強い思いに触れるとまた来たくなる。
〇自己成長
普段の仕事(数千万人の顔の見えないユーザー相手)とは違う、特定の人に深く届く物作りの手応え。
これらの期待を支える運営チーム(スタッフ)も地域と地域外の方が交流できる機会や、自然環境や歴史文化を体験いただくことで発想につながる新たな価値観づくりのサポートを行います。
enun流プロジェクトの特徴は、「参加者がお金を払って学びにくる」という仕組み。単なるボランティアや外注ではなく、自らの成長や学びを求めて集まった人々が、プロセスのなかに「ワーケーション」を組み込み、泥臭いフィールドワークを共にし強固なコミュニティを形成します。
課題解決の先にある「仲間づくり」
最後に、suomiの石原社長から語られた言葉が印象的でした。
「お客さんではなく、『仲間側』にどう入ってもらうか。地域が形を変えていっても、多くの人の記憶の中に残れば、それは新しい何かに繋がっていく」
enunのプロジェクトは、単なるコンサルティングではありません。プロセスを楽しみ、泥にまみれ、夜には酒を酌み交わす。その「自分事化」のプロセスこそが、地域を動かす最大のエネルギーになっています。
外部人材活用プラットフォームは世の中にたくさんありますが、enunは『顔が見える関係性』を重視しています。だからこそ、この空気感が新しいビジネスへ繋がっていくのです。
第5弾、第6弾と、enunから「はじまる」物語は、これからも続いていきます。課題事業者にとっては、継続的に来訪するリピーターやファンづくりがプロジェクトの成果として続いていきます。